蚊
今日は家に蚊がいるようだ。
飛んでいるのを見つけたが、すぐに見失ってしまった。
そんな中リサは寝ながら目をさまよわせて空中をうかがっている。
何かを察したのだろうか?
リサが帰ってきてから、このアパートに蚊は出たことがない。
リサ初めての蚊との対面。
新米パパは歩いて探すが見当たらない。
そんな中「う~」とこちらを見ながら、左手をしっかりグーっと握り、目で訴えてくるリサがいた。
もしかして蚊を捕まえたのか?と期待しながらリサに近寄り、手を開くのを待った。
約三十秒ぐらい待ち、ようやく開いた手には何も掴んでいなかった。
うちのリサは天才か⁉と思っていたので、少しがっかりした。
なぜ生後二カ月半の娘に期待してしまったのだろうか?
本来なら率先して、新米パパが蚊を退治しなければならない。
しかし、期待してしまっていたのだ。
愛娘の輝かしい未来に敵などいない・・・万能だと。
リサを過信していた自分を恥じる。
リサを守護する騎士(ナイト)の役割を忘れてしまっていたのだから。
気落ちしてしまったが、リサは気にせず「あ、あ」と言ってくれた。
まるで、気にするなと言ってくれているようだった。
気持ちを立て直し、一人の騎士に助力を仰いだ。
名は『アースノーマット』
彼は快く一緒に蚊を退治してくれるのを引き受けてくれた。
「この命尽きようと、子々孫々お護りしましょうぞ」
戦地で蚊は、ブーンという不気味な音を立てながら攻撃してくるが、堅固な護りによって、我々にダメージを与えることはなかった。
長期戦を覚悟したが、アースノーマットの毒霧を用いた活躍により、あっさり蚊は退治された。
新しい騎士が増え、悩みがなくなったリサは静かに眠る。
優しい月明かりが可愛い寝姿を照らし出し、それを新米パパは笑顔で見ていた。
「明日も護るから、元気に育って欲しい」
小さな声で言い、明かりを消してから布団に入った。
月明かりが家族を包み込み、夜が更けていった。
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